あらすじ

人間に<魔物の森>と呼ばれる深い森に、ある日幼い少女が、実の母親によって再婚に邪魔だという理由で捨てられた。
少女の名はアシェン。まだ、たったの四歳だった。

その夜、この森の奥の館の主であるサークシーズとアシェンは出会った。
サークシーズは魔族の最高位<ティグニフィードラ>の一族――吸血妖魔だった。
しかし、アシェンの幼いながらの、まるで月の光のような美しさに惹かれ、サークシーズはアシェンを館に連れ帰り、養うことにしてしまった。

アシェンは自分を迎えてくれたサークシーズに絶対の信頼を寄せ、サークシーズはアシェンを<月の娘>だと言って溺愛した。
館でただひとりアシェンの存在を受け入れられなかった魔狼のヴィストも、いつしか不器用ながらもアシェンを受け入れ、
アシェンは、サークシーズや彼に仕える館の魔族たちそれぞれの、それぞれなりの愛情の中で、何不自由なく幸せに過ごす。

その幸せは、いつまで続くのか……。

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